見頃の花

　雨に濡れたあじさいの青い花がひときわ美しいこの頃、公園でもあじさいの花が咲いています。あじさいの花は、じめじめした梅雨の時期に華やかで大きな花を咲かせてくれます。あじさいを植えている土壌が酸性の場合は青色の花が、逆にアルカリ性の場合はピンク色の花が咲きます。

　うっすらと汗ばむほどの陽気が本格的な夏のちかいことを知らせ、地際から何本も茎を伸ばし丸味のあるタイリンキンシバイの花が咲いています。タイリンキンシバイの花は、鮮やかな黄色でレモンのような爽やかな花です。

　春から夏へとうつろいゆく季節、街路樹や公園などでサツキツツジの花が咲いています。サツキツツジは、花びらが小さくやや肉厚でひとつのつぼみから２〜３つほどの光沢のある赤、白、ピンク、紫の花を咲かせます。また、サツキツツジの花は開花時期が少しずつ違い、ぱらぱら咲き始め一週間ほどですべて咲きます。

　さわやかな風と鮮やかな緑の中、まっすぐに立った背の高い茎にタチアオイの花が咲いています。タチアオイは、梅雨時から夏にかけて赤やピンク、白など色とりどりの花を咲かせる夏を代表する植物です。

　夏を思わせるような強い日差しの日が続きますが、すっとした草姿と落ち着いた青紫色をしたハナショウブの花が咲き誇っています。ハナショウブは、すっと伸びた茎の先に青や紫の花を咲かせます。花びらは、３枚（三英咲き）、６枚（六英咲き）、八重咲きがあり、３日ほどの短い期間で枯れ落ちてしまいます。

　春風に誘われてつい外出の多くなるこの頃、山地の谷間などに自生しているタニウツギがピンク色の美しい花を咲かせています。タニウツギの花は、ラッパのような形で五枚に裂けた丸い花びらが開き、たくさんの花を房状につけるのが特徴です。また、田植えが始まる頃に美しい花を咲かせ、花が満開になるとやわらかくしなだれエレガントな樹形を作ります。

　早くも４月が終わろうとしていますが、たんぽぽやつつじの花もいっせいに咲き始め、カキツバタの花も咲いています。カキツバタは、湿地や水辺に群れて咲く青紫や白色の花で、初夏に咲く爽やかなカキツバタの花はとても美しいです。

　春の陽気がぽかぽかと心地よい季節となり、ヒラドツツジの花が咲いています。ヒラドツツジの花は、どれも大輪でその大きさは１０センチを超えるものもあります。花の色は、ピンク、白、赤、紫、赤紫などで、淡い色から濃い色まで様々な色合いが魅力です。

　若葉の緑がまぶしい季節となり、コデマリが小さな白い花を咲かせています。コデマリの花は、細い枝や葉が見えなくなるほど白い多数の花を咲かせ、枝垂れる姿がとても見事です。

　真新しいランドセルの一年生がまぶしく見える今日この頃、樹木の足元でヤマブキが深みのある黄色い花を美しく咲かせています。ヤマブキの花は、しなやかな枝に花をたくさん付けて風に揺らす姿はとても風情があります。